詳細
「墓マイラー」と行く、末吉の森
沖縄のお墓のヒミツ、末吉の森のヒミツ!!
日時: 4月22日(日)10時00分 (現地集合)
教室: 末吉公園(那覇市首里末吉町)
先生: 金城史彦さん
料金: 無料 (ランチ代は各自負担)
定員: 10名 →15名 (好評につき定員を増やしました。)
注意事項:長袖・長ズボン・すべりにくい靴でのご参加をお願いします。
(雨天時も開催の予定です。)
シーミー(清明祭)の季節がやってきた!自宅のシーミーとかぶってない人、末吉公園に集合♪
沖縄ではお墓に行くのはそれほど珍しいことではないものの、お墓の文化や歴史について知らないことが多いと思います。この授業では、末吉公園内を軽くハイキングしながら、沖縄のお墓文化のいろいろや、末吉公園という場所にまつわる歴史と文化を巡ります。
ハイキングの後は、そば屋「しむじょう」にてランチをしながら休憩、感想発表します。
<授業内容>
9:30 末吉公園 駐車場 集合
10:00 公園めぐりスタート
末吉の森~
玉城朝薫の生誕三百年記念の石碑~
遍照寺跡~
高平山~
宜野湾御殿墓
11:25 そば屋「しむじょう」にて休憩・ランチ、感想発表
12:30 終了
そば屋「しむじょう」
http://www.onb.jp/shop/simujyou/
※ 授業のルートに末吉宮は含まれていませんが、授業後に希望者で行くこともできます。
・「墓マイラー」とは、街歩きを趣味として、歴史上の人物や著名人の墓をお参りする人のコトです。
・そば屋「しむじょう」さんでは、700~800円で沖縄そばがいただけます。
集合場所
環状2号線沿い公園管理事務所そばの駐車場
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レポート
4月22日。今年のこの日は、沖縄の多くの人たちが親族と共に墓に集い先祖の霊を祭る日、シーミー(清明祭)の時期でもある。沖縄の墓は他県と違い、多くの人が食事をしたり踊れるようなスペースがあるなど、構造・文化共に独特だと思う。移住者でコアなフリークも多い沖縄では、墓を巡り研究する、「墓マイラー」(墓参り人?)という人達が現れるようになったらしい。。。
今回の「墓マイラーと行く末吉の森、沖縄のお墓のヒミツ、末吉の森のヒミツ」には、大雨という天気にも関わらず、沖縄の文化に関心がある方、末吉公園の近くに住んでいながら、細かく回ったことがない方など多くの男女が集った。
私にとっては、物心ついた頃から高校生の頃までこの周辺地域で過ごしたのだが、「不良がいるから行くな~」と言われたりして積極的には行かない場所だった。「灯台もと暗し」で、身近な存在であればあるほど、良さを知ろうとしないのかも知れない。
先生の金城さんは、子どもの頃から周辺に住み末吉公園と戯れてきたらしい。授業の途中、この草を口に含んで、と言うので試してみると、キリッとした香りのミント。疲れた頃の上り坂で、可憐な小さい花を嗅いでみて、と言うので嗅いだら、沖縄では良く飲まれるさんぴん茶(ジャスミン)の芳醇な香りが立ち上った。
梅雨前の大雨の中、狭いように見えた末吉公園はまるで違う場所のようだった。通りの曲がり角で集団を見失うと、どこに消えてしまうかわからないぐらいのうっそうとした森。みんなで、ぶつかりやすい位置にある枝や、石畳の滑りやすい石に気をつけながら、森の奥深く進んだ。しかも目標地は墓。。。
運動不足な私は(兼写真が趣味なので、と言い訳したい)何となく遅れがちだったが、ようやく追いついたとき、金城さんが「予定に無かったのですが、羽地朝秀の墓がここにあって、今日は行けそうなんで案内します!」と言い、森の中の更に細い脇道を進んだ。以前は人を拒絶するような草木が伸びていたらしいが、シーミーの関係か、通れるようになり墓もキレイにされていた。羽地朝秀は、琉球が薩摩に取り込まれた後、日琉道祖論を述べたことから毀誉褒貶はあるものの、歴史上の大人物。
親族ではない私たちも、墓に立ち入ることになった。すかさず、金城さんが鞄から線香を取り出し、火をつけて皆に差し出した。これが礼儀というものなのだろう。線香を上げてお祈りしたら気持ちがすっとした。それからカメラのシャッターを素直に切り、この雰囲気を切り取らせてもらった。
お昼は、末吉公園近くにある沖縄そば屋 「しむじょう」。 雨の中の散歩は足元に注意しなければならず、疲労も濃くなるので会話が少なかったが、美味しい沖縄そばと、古民家というシチュエーションでは、会話も弾んだ。講師の金城さんからは、途中みんなで見た玉城朝薫の墓の逸話なども飛び出し、食事をゆったり楽しんだ。
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食事後、末吉宮を目標として再び行軍開始(笑)。
久しぶりに見た末吉宮は再建され、立派な本殿とくじ引き所になっていた。私の友人の父が昔、末吉宮の宮司をしていたので思い入れがあるが、しばらく前まで神社は朽ちたままだったので、驚いた。せっかくなので、くじをひいたらめずらしく大吉!! 自分のこともさることながら、友人の幸せも合わせて祈った。
雨の末吉公園は、一人ではまず歩くことがないし、雨の時の沖縄の楽しみ方、撮り方を私は知らなかった。でもこの日は末吉の森を味わい勉強になった。今度は、途中で見つけた蛍が飛ぶ夜に来てみたい。ニラ大の皆さんに、感謝申し上げる。
(仲間なおき、30代 男性)